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社会制度を考え直すべき時

以下、ちょっと長く引用する。
本当に我が意を得たり!という気持ちだった。
さすが、二人のお子さんのお父様でいらっしゃるだけあって、
現実を正しく見ていらっしゃる(僭越でごめんなさい)!と思った。

「週刊!木村剛」より
子供を産ませるのは政府の仕事か?[BLOG of the Week]
私自身は、「子供を産む・産まない」という判断は、個々人の幸福感と密接に関係しており、その判断に対して政府が軽々に介入してくることに対しては抵抗感があります。また、所詮、政府ができることは、「子供を産んだ家庭(特に仕事を持っている女性)が過度に不利にならないような社会制度を整備する」という程度のことであって、「出生率を引き上げる」ということに直接的な効果がある政策があるようにも思えません。
 したがって、厚生労働省の方々に対して私がお聞きしたいのは、「どのように出生率が推移すれば公的年金が破綻しないのか」ということではなくて、「今後1.29が持続する場合でも成立する年金制度はどう作ればよいのか」ということなのです。もっと言えば、「今後1.29がさらに低下した場合でも破綻しない制度をどうデザインするべきか」という点なのです。


少子化を語る時、政治的観点ばかりがピックアップされ、
個人の幸せという観点は、かなり忘れられてしまうように思う。
そこが基本だと思うのだけれど。

よくいるのだ。
「国が弱るから出生率は増やさなくちゃならん」という人が。
そんな説明で得心する女がいると思っているのだろうか。
どこの女が、国のために子供を作ろうと思うというのだ。
いるとすれば、政治や宗教などのなんらかの思想を持っている場合だろう。
そういうことを言う輩に限って、何もしていない場合が多い。
そう思って国を憂いているのなら、
そういうアナタがあちこちでバカスカ子供を作ってくれ、と思ってしまう。

そしてそうやって作られた子供がどう思うか、考えたことがあるのだろうか。
年金のために作ったとか、老後の面倒を見てもらうためとか、
国が弱るからとか、そんな理由なのか?と思うだろう。
誰もが、愛されるため、望まれて生まれてきたと思いたいだろうに。

少子化は何年も前から問題になっていたことだ。
なんとかしなくちゃいけないと、政治家のセンセイ方はちょっと考えて、
ちょっと変えてみたりもした。
結果的に、減少傾向に歯止めはかかっていない。
つまり、変えてみたことは無意味だったということだ。

対策が無意味だったことは、現状を正しく把握していないことを表している。
現状、女性が子供を作らない/作れないのは何故なのか。
彼女達は子供を作った後、何を欲しているのか。
それを汲んだ対策をすべきなのに。

対策が無意味であるにもかかわらず、
それが上手くいった場合を想定して、社会制度を変えるというのは、
素人の私が考えても、おかしい。
何故、大した対策でもないのに、少子化が止まるだろうという楽観的観測をするのか。
今の社会制度を抜本的に変えるのは大変で面倒くさいから、という風にしか見えない。
だとすれば、それは間違いなく職務怠慢だ。

個人的には、そんなに少子化を止めたいならば、
結婚と出産をセットにするのをやめて、
本格的にシングルマザーを応援しても良いのではないかと思っている。
夫婦別姓にするだけでも、家族の結束が弱くなるとかいう議論もあるから、
難しいのかもしれないけれど、
血が繋がっていても、家族である努力が必要だと思っているので、
そうなってくると、血が繋がっているかとか苗字がどうとかは、
あまり問題でないと思う。

人間は、生物として、つがいになったら、必ず繁殖をすべきだと言う人がいる。
以前、ある掲示板で見て驚いたのだが、
結婚したけれど子供は作らないという人に対して、
それでは何のために結婚したのですか?と問うている人がいた。
そういう人は、繁殖ができない個体や繁殖期が終わった個体はムダな存在、とでも
言うのだろうか。
同性愛者を排斥するのだろうか。
婚姻制度は繁殖のためだけのものではない。

そもそも、少子化自体、実はあまり問題と思っていない。
国力が低下すると言われるが、
現代は長寿社会で、60歳以上でも十分に働ける人が多いのだから、
そのような人達にもっと働いてもらえるような環境を
作るのも良いのではないかと思う。
ちょっと前、団塊の世代が大挙して退職したら、
国民総生産(今は変わったんだっけ?)ががくんと下がるとかいうニュースがあったと思うが、
まだ働けるなら、働きたいと思う人がいるのなら、是非働いて頂きたい。
そのためには、今のままの社会制度では不都合なところもあるだろう。

社会が変わっているのだから、
ここいらで、きちんと考えて制度を変えて欲しい。
社会制度もちゃんと変えるべき時だろうと思う。
もうだましだまし進むわけにはいかないところまで来ていると思うのだが。
(もっとちゃんと根拠のあるデータを提示したかったのだけれど、
  時間がなくて探せないっす。すまそ。)
by xiaoxia | 2004-07-13 19:29 | 考える
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