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「聞く気がない」とか言うな

第10回 「耳」はよく聞こえている? | R25

10月末にエキサイトニュースにも載っていた上の記事。
(エキサイトではこちら 【コラム】 「聞き間違い」は耳のせいなの? (R25.jp)
読み流していたのだが、
なにやらモンモンしてきたので、今頃書いちゃう。

私は非常に聞き間違いが多い。
聞き間違いというよりも、話し声の一部が聞こえなくなることが多い。
何て言ったのかな?と、
状況や過去の経験から推測するが、
聞こえない部分が多いと、推測がだいぶん外れてしまう。
相手がきょとんとしていると、「あ、しまった…」と気付くのだが、
私の耳が悪いのを知っていて、
テキトウに話を合わせてくれる心優しい友人も多いのじゃないかと思う
(私は気付かないのでわからないけど)。
聞こえなかったのなら聞き返してくれと思うかもしれないが、
いくらなんでも、全部の発言について毎回聞き返すわけにはいかない。
そのくらいは聞こえない。

いわゆる「聴力検査」をやっても異常はない。
それは上記の記事にもあるとおりである。
むしろ「よく聞こえますね」なんて褒められたりする。
よくやるピッピッピッとかポッポッポッとかの音が出る聴力検査は
純音聴力検査というやつである。
大学の専門が聴覚だったので、
普段からオージオメータ(聴力検査の機械)で聴検をしていて、
次にどんな音が出るかわかっているため、
あの検査は「得意」である。
「何か音が出ますよ」と言われるよりは、
「さっきの音の2オクターブ上の音が小さく聞こえますよ」と言われる方が
心構えができるというものだろう。
ちなみに、心構えをしているのは聴力検査として正しくない、ということはない。
ろう学校の子どもたちは、自分で聴力検査をする。

私は普段耳栓をしている。
耳栓をしているから聞こえづらいのではと思われるかもしれないが、
耳栓を外しても聞き取りが良くなったりはしない。

では私はなぜ人の話が聞き取れないのか。

以下のリンクによると、
感音性難聴の人で、雑音や集団の中で語音の聞き取りが難しいという人がいるらしい。
突発性難聴は感音性難聴であり、
以前それに罹患した私は、まさにこれだろうと思う
難聴と聴力検査について - BIGLOBEなんでも相談室
通常の病院や健康診断では、前述の純音聴力検査しかやってくれない。
上記の医者も、「異常がない」とは言っているけれど、
純音聴力検査しかやっていないのではないか。
もし、その検査しかしていないのに
「聞く気がない」と、根性論に帰結させているのだとしたら、
これは絶対に診てもらいたくない医者である。

   XXX

カクテルパーティ効果というのがある。
パーティのたくさんの人の中でも、聞きたい人の話し声だけが聞こえる、という
ものである。
通常は、周囲音がなんとなく聞こえなくなるものなのだが、
私の場合、それがあまりできないように感じる。
だから聞き間違うのは、圧倒的に周囲音がある場所であり、
特に苦手なのは、電車の音や食器のぶつかる音である。
食器のぶつかる音に関しては、
突発性難聴の罹患経験者やメニエール病の人が、苦手だと言っていたので、
レクルートメント現象によるものだろうと思っている。
病気で内耳の細胞が死んでしまうと、
他の細胞がその分も頑張って反応する(補完する)というものらしく、
特定の音だけが妙に大きく聞こえてくる。
大きく聞こえるというより、鋭く鼓膜に刺さるような感じがするので、
非常に不快である。
私が耳栓をしているのも、
このレクルートメント現象によって周囲音の方が大きく聞こえるのを防ぐためで、
耳栓をしている方が、
周囲音の邪魔がない分、近くの人の話し声が良く聞こえるのである。
しかし、「なんで耳栓してるの?」と聞かれて、
「レクルートメント現象が…」なんて話すのも大変だし、
相手もそんなこと知りたいわけじゃないだろうから、
便宜上「耳鳴りがうるさくて」と答えている。

耳鳴りがイヤで耳栓をしてしまうのは一番いけない


こんなことは当然わかっている。
それに、耳鳴りは外からの音ではないのだから、
耳栓で防げるわけがない。
むしろ耳栓をすると耳鳴りが大きくなる。
当然、夜になると周囲音が減るので、耳鳴りがうるさくて困ることもある。

耳鳴りは
意識しないようにすることが大事

なのは当然なのだが、
「耳鳴りがひどいです」と医者に訴えても、
大体「気にするな」と言われる。
これは患者としては大変ムカつく。
私も数人の耳鼻科医にこれを言われた。
最初の医者に至っては「そんなはずはない」と自覚症状を否定された(爆笑
気になるから言っているのだし、
その上で、どうにかならんのかと相談しているのだから、
その対応はないだろうと思う。
気にしないようにするために、耳鳴り的な音をずっと聞かせて、
慣れさせる「マスカー療法」なんてのもある。
また、私の場合、経験的に、末梢の血行を良くすると耳鳴りが軽減する感じがするので、
ビタミンB12などを処方するという方法もあるだろう。
耳鳴りの根治療法がないことくらい、十分わかっている。
対症療法にはどんなものがあるのか、
何らかの情報を提示してもらえんのか、という話である。
私も医者を困らせようという気は毛頭ない。
幸い、私は耳鳴りをあまり気にしないタイプだったので、
それほど医者を困らせることはなかったけれど。

   XXX

上記の記事を読んで、
聞き間違いの多い人すべてが「聞く気がない人」とは思って欲しくない。
多分、私は、聞き間違いのせいで、だいぶん友人を減らしたのじゃないかと思う。
その人たちを始め、周囲の人たちには不快な思いをさせて申し訳ないと思う。
私のような人は、結構いるんじゃないか。
上記の記事によって、誤解される人たちが増えないことを願う。
そして、こんな私でも時折遊んでくれる心優しい友人たちがいることが、本当に有り難い。
聞き間違いな人たちにも、そんな友人たちがいればいいなと思う。
by xiaoxia | 2009-11-04 19:04 |
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